科学的な教育の方法

常に子どもを一個の人格的存在として尊重し、子どもの全人格を、子ども自身の自然な成長のリズムにあわせて発達させること、即ち「準備された環境」のなかにおいて子どもの自己発達の可能性を実現させることは、まさに科学的な教育の方法によってのみ可能であったのです。

モンテッソーリ教育におけるカリキュラムは、子どものもつ能力を抑制するのでは無く、子どもが自分自身とその環境を支配することを助成するための、具体的または抽象的な諸経験を通して、手及び身体の活動を行なわせるものなのです。
モンテッソーリは、自己教育こそ最も価値あるものであり、終局的にその人自身の自己コントロールを達成するものであると考えていました。

モンテッソーリ教育法における最もユニークな点は、感覚経験を大いに強調していることであり、ここにその後の学習を実り豊かなものにするモンテッソーリ教育法の偉大なる成功の手がかりがあるのです。
出典:エリザベス・G・へインストック「モンテッソーリ教育のすべて」