モンテッソーリ教育の内容

日常生活の練習

こどもたちは、体を使って何かをしたいという欲求を持っています。身のまわりにあるものを使って、ひとりでできるようになることをめざして、日常生活の練習が考えられました。こどものサイズにあわせた、魅力的な用具がこどもたちを待っています。
環境への配慮
歩く、運ぶ、掃く、せんたく、アイロンかけ、みがくなど
自己自身への配慮
手を洗う、歯をみがく、衣類の着脱など
社会性を身につける
戸の開閉、ごあいさつ、他人の仕事を見る態度など
指先の訓練
通す、分ける、着る、はるなど
運動の調整のための集団的訓練
静粛の練習、線上歩行など

感覚教育

人間が生きてゆくためには、外界との接触は不可欠です。そして、この外界との接触は、すべて感覚器官を通じて行われます。この感覚器官が完成し、それを使いたい欲求をもているこどもたちのために感覚教育があるのです。感覚教育は、感覚教具によって行われます。それは、抽象的なことがらを具体化したもので、一つの感覚(たとえば視覚)への刺激を孤立化することによって、ある特質(たとえば大きさ、色、形)をとらえやすくしたものです。この教具を使って活動することにより、感覚器官が洗練され、識別分類の能力が高まるのです。
視覚
寸法、色、形
触覚
重量感覚、立体識別感覚、温度感覚など
聴覚
味覚
嗅覚
匂い

数教育

量と数の対応を一致させることを大切にしています。つまり、量によって具体的にとらえてから、抽象的な数字への導くのです。手やからだを使う活動、またグループによるダイナミックな活動からはじめ、しだいに抽象化された個別活動へと向かいます。感性的に理解していたことがらが、数教育によって、秩序づけられ、整理されてゆきます。暗算をしたり、問題を解いたりすることが最終目的なのではなく、人間として生きてゆくために必要な数学的な面をのばすことをめざしています。
数の紹介、十進法、ビーズによる加減乗除、連続数、暗算、抽象への過程、分数、幾何への導入、時計

言語教育

人間の基本的活動である”思考すること”は、ことばなしにはできません。それほど重要な言語を、幼児は何の苦労もなく習得してしまいます。言語教育は、言語に対して、大変敏感な幼児期に、こどものために考えられた環境の中で、感覚に訴えることにより、なされます。系統だったプログラムに従い、こどもたちは自分から、作業に取り組みます。それらの作業を通して、こどもたちは苦もなく、言語を習得していくのです。
言語
話しことば、書きことば、読む、品詞の役割(文法)、統辞法(文の組み立て)

文化一般

こどもたちは探求心にとみ、全人的に成長したいという生命の奥深い力に導かれて活動し、知性、情緒性、良心の発達を促されて、人間として日に新に成長しつつ生きることの素晴らしさを体得します。
歴史
地球の歴史、人間の歴史など
地理
地球儀、世界地理、日本地理
生物
動物、植物
音楽
音感ベル、リズム、作曲、歌唱合奏
絵画制作
体育