『花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。』
徒然草では、「花は満開のときだけを、月は雲がない時だけを見るものであろうか、いやそうではない。」
とあります。とはいえ・・・兼好法師さん!やはり、満開の桜は美しいです。
さて、朝の空気が和らいで、生命の息吹を感じる季節になりました。庭のチューリップ。野原のすみれやつくし。木々の鳥のさえずり。天ぷらで春の山菜をいただき、タケノコのようにぐんぐん大きく伸びをして、冬の間に縮こまった体が目覚めていく気がします。
梶山モンテッソーリスクールは1974年4月に開設されました。そう、50年の時を経て、今年で51年目に入ります。
51年前、先代は日本ではあまり取り組み例の無かったモンテッソーリ教育を確実に実施し、子ども達が本来のあるべき姿で確かな成長の道を歩める事を願って研究を重ねていく事を、息吹にあふれた麗らかな春に誓ったことでしょう。
51年の前のその地に一緒に立ってはいませんが、その志は今も変わらずここにあると私たち職員は感じます。
それは忠実にモンテッソーリ教育を実施するために、梶山の歴史に刻まれた数々の経験と工夫から生まれた実践法。
そして、惜しみなく子供たちに注ぐまなざしを持つことは、ここでは自然なことだからです。
この50年の間も社会は変化し続けています。
梶山もその変化に応じて保育時間の延長や、朝夕の延長保育、より小さいお子さんのクラス(ICクラス)の開設や、今年度からは土曜日や小学生になられたお子様たちのクラスも開設予定です。
時代の変化は、社会と意識の変化であり、大人の働き方や、生活の世帯構成の変化、行政など政治的な関わりなどです。
そんな社会の変化はあっても、6歳までの子どもの発達は大きく変わりません。モンテッソーリ先生が発見した子どもの発達の普遍性は、今もなお脳科学などで証明され、裏付けされるほどです。
この50年、変化の中でも梶山が変わらず守り続けているのは、子どもの発達に必要な援助であると感じます。




「花が満開の時だけではなく、月が見える時だけがいいのではない。」冒頭の徒然草は、良い時だけがいいのではなく、どんな時も見るべき価値があるとうたっています。
子供たちの成長も同じように、成長全てが興味深く価値あるものです。
その子にとって満開のあるべき姿になれる援助ができるように。今年も満開の桜を見上げて、51年目の新年度の始まりに気を引き締めるのでした。
どうぞ皆さま、本年度もよろしくお願いいたします。
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