卒業おめでとう

いつしか桜は、新年度を待たず、楽しむものになってきているようです。花びらとともに、梶山モンテッソーリスクールの卒業式が終わりました。青組(年長)さんは、鮮やかに堂々と巣立って行きました。存分に園生活を楽しみ、人格を築いて、次の未知のステージに飛び立ちました。おそらく信頼に足りるご自分であるからこそ、その後ろ姿はためらいもなく、喜びにあふれていたのだと思います。

冒頭、園長のメッセージを一部ご紹介いたしました。
改めまして、青組の皆さん、そして、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。コロナ禍ではありましたが、感染症予防対策にご協力いただき、46期卒業生の卒業式を無事行うことができました。心より感謝申し上げます。

園長のメッセージにあるように、青組さんは最後まで皆の憧れとなるような、素敵な姿を見せてくれました。在園生が歌う「ありがとうの花」に応えるように、「さよならぼくたちのようちえん」を歌い上げ、この日の為に練習を積み重ねてきた、ハイドンの「びっくりシンフォニー」の木琴演奏に、涙と笑顔で聞き入る保護者の皆様が印象的でした。入園してからの日々を思い出されていたのではないでしょうか。保護者の皆様、毎日の送迎をはじめ、お子様に寄り添って下さり、また、園へのご協力もありがとうございました。


入園当初からの日々を振り返ると、ここの環境をよく知る為に、周りやお友達の事をよく観察していましたね。
お仕事も沢山しましたね。
大好きなお友達もできました。
思うようにいかず、ご自分の気持ちに折り合いを付けないといけないような事も沢山ありました。
ご自分で決めたことを最後までやり遂げる経験も積みました。
自分たちがどう振舞うべきなのか、その時々考えた言動ができるようになる頃には、迷いが全くないと言った様子で、年下の子たちのお手伝いを優しく上手にしたり、時に先生以上に皆の手本になっていましたね。
ここで過ごした毎日で、どんどん自分自身を創り上げていく姿を見せてくれました。

クロスステッチが大好きだった青組さん達。卒業制作は自分たちで考えたデザインを図案にしたクロスステッチの大作です。

3学期に入り、毎日少しずつ作り続け、あと数日で卒業式と言う日に完成しました。出来上がるかな?と少し心配していたので、「先生、出来た!」の声に、思わず、「良かったね~出来て嬉しいね!」と言ってしまいました。しかし、「全然嬉しくないよ。だって、終わっちゃったもん。」とお返事。

大人になると、つい、目標を達成する事に重きを置いてしまいますが、この時期の子どもはそうではないのです。その、過程や、やっていることが楽しいのです。その過程こそが自分自身を創り上げていく為に重要なのです。

同時に、「終わっちゃったんだもん」の言葉に、完成したら卒業なのだと理解している気持ちにも気付き、ハッと致しました。最後の最後まで、子どもに教えてもらうことがたくさんありました。

副園長は、24歳になったら遊びにいらして下さいねと青組さんにメッセージを贈りました。

マリア・モンテッソーリは、人間の成長が普遍的であることを子どもの観察を通して発見し、人間の発達を四つの段階に分けました。6歳から12歳の第二段階(児童期)は、身体的にも精神的にも非常に安定する時期と言っています。道徳性も芽生えて、想像力も豊かになることでしょう。そして、マリア・モンテッソーリは人間の発達の第四段階(青年期)を18歳から24歳としました。24歳の完成された大人になった時、梶山モンテッソーリスクールへ、お顔を見せにいらしてください。 どうぞ、世界へと羽ばたき、自らの使命を果たすような人生を送られることを心よりお祈りいたします。