父母たちのなすべきこと

すべての子どもたちは天才としてこの世に生まれてくる。ところが、1万人のうち9999人迄が、大人たちの手にかかって、束の間に、迂闊にも彼らの天才は事もなげに剥ぎ取られ、歪められてしまう。

自然は、進化に沿った発達のための、自然特有の懐胎・発芽のリズムを持っている。父母たちのなすべきことは、この自然の懐胎・成長・発達の法則にうまく呼吸を合わせて行く仕事なのだ。

幸運にも、彼女が生まれ持った天才を損なわず持ちつづけ、それを価値の高いものに磨き上げることのできたマリア・モンテッソーリの直感と独創力は、父母たちの無知による恐怖を静め、生まれてきた子どもの天才を守り育てるという手法を発見させる天の声となった。
出典:バックミンスター・フラー「モンテッソーリをたたえる」

“地球は青かった”という言葉が宇宙飛行士からもたらされたとき、全世界に感動が走りました。人類が地球を外から眺める事を始めて体験したときに受けた感じでした。この惑星を“宇宙船地球号”と命名したのが、今世紀最高の空間的構造(フラードーム)の発明家で、同時に重要な思想家と呼ばれるフラーでした。

彼はモンテッソーリが人類を現状よりはるかに高いレベルに向上させうる手法を発見し実行してみせたことをたたえ、同時に地球の命運を憂えて、その全生態系のデーターベースをつくろうとした先覚者でした。